スクウェア・エニックス、「FF XI」に新コンテンツ「チョコボレース」を3月29日に導入


 株式会社スクウェア・エニックスは、現在正式サービスを展開しているMMORPG「ファイナルファンタジー XI」において、新コンテンツとなる「チョコボレース」を、3月29日のバージョンアップにて実装することを明らかにした。現在公式サイトでは、開発コンセプトが公開され、プロモーション映像も公開されている。本稿では「チョコボレース」の基本概要をお伝えしたい。

チョコボレース」は、最新拡張ディスク「アトルガンの秘宝」の目玉要素のひとつとして発表され、ユーザーの期待を集めている新規コンテンツ。「アトルガンの秘宝」発表時に公開されたアップデートロードマップでは、2006年の9月の実装が予定されていたが、延び延びになっていた。

 開発側によれば、「夏から秋にかけて、日本・欧米のプレミアサイトでチョコボレースの仕様に関するアイデアを募集した」とあり、当初の実装予定時期である夏期からさらにチョコボレースの仕様を練り直したことを明らかにしている。

 最新のアップデートスケジュールは、3月29日にチョコボレースのベーシックな要素を実装し、次に夏期、その次に秋から冬にかけてという都合3回に分けて各コンテンツを実装していく予定としている。

 3月29日のアップデートでは、NPCが所有するチョコボを使ってレースを行なう「オフィシャルレース」と、レースの練習ができる「プライベートレース」の2つの種目を実装する。

 基本的なレースの内容は、チョコボのステータスや相手の傾向などを把握し、ジョッキーへの指示や、チョコボに携帯させるアイテムなどに関して緻密な作戦を立てて挑む“シミュレーションゲーム”になっているという。

 つまり、実際の操作は、プレーヤーではなく、NPCが操るジョッキーであり、その間接的な操作に醍醐味を見いだすゲームデザインとなっているようだ。

 プロモーションムービーでも、“チョコボ主”がレース展開を見守りながら、喜びや落胆する姿が描かれており、すでにゲーム内でクエスト化されているような、絶妙な手さばきとコース取りでコンマ1秒を競うような“アクションゲーム”にはならないようだ。

 アクションゲームになってしまうと実質的に一部のユーザーしか楽しめないが、この仕様ならすべてのユーザーがレースに勝てる可能性がある。

 今回実装される「オフィシャルレース」は、チョコボ育成でお世話になるVCSが主催するオフィシャルレースで、勝ち抜くことで次のステージに進めるステージ制となっている。

 このレースでは前述したように自ら育成したチョコボではなく、VCS調教師が育てたチョコボを使ってレースをすることになるため、理論上最強のチョコボを育てたら勝ったも同然というようなレースにはならない。

 オフィシャルレース完全制覇の報酬は名誉だけなのか、スペシャルなアイテムがあるのかはわからないが、チョコボレースの柱となるレースとなりそうだ。

 なお、オフィシャルレースの中級以上のステージでは、レースに参加するためにVCS施設専用通貨のチョココインが必要となる。

 これを稼ぐのが「プライベートレース」で、こちらはギルを支払うことで気軽に参加できる。チョコボレースの基本的な流れとしてはこのプライベートレースでレースのノウハウを蓄積し、チョココインを貯めながら、オフィシャルレースにチャレンジするというサイクルになりそうだ。

 今後の予定としては、夏期に対人戦レース、ギャンブル要素を実装し、秋から冬にかけてオフィシャルレース、対人練習レースなどを順次実装していく予定となっている。

 チョコボ育成から少々間が空きすぎた感もあり、ユーザーが育てたチョコボをレースに投入するのは夏までお預けというのもやや腰砕けだが、チョコボレースが今年いっぱいまでかけて実装されていく特大コンテンツだったのは嬉しい誤算である。実装が非常に楽しみな新コンテンツだ。

GAME Watch - 2007年3月28日